PartDesign Workbench/jp
パートデザインツールは複雑なソリッド部品のモデリングのためのツールを提供することを目的とし、フィーチャー編集による方法をその基盤としています。パートデザインツールはスケッチャーワークベンチと複雑に関係しています。
Contents
基本的な作業の流れ
スケッチとはソリッド部品を作成、編集するための基本となる要素のことです。作業の流れを要約するとこうなります:まず最初に2D形状を含むスケッチを作成します。次にスケッチに対してソリッド作成ツールを使用します。この時に利用可能なツールは以下の通りです。
- パッド スケッチの押し出しを行います
- ポケット 既存のソリッドにポケット(くぼみ)を作成します
- 回転 軸の周りにスケッチを回転させてソリッドを作成します
- 溝 既存のソリッドに溝を作成します
将来のリリースではさらなるツールが計画されています。
パートデザインワークベンチで非常に重要となるコンセプトはスケッチのサポート(支持物)です。スケッチは標準面(XY、XZ、YZとそれらに平行な面)上または既存のソリッドの面上に作成することができます。後者の場合、既存のソリッドがスケッチのサポートとなります。ツールの中にはサポートを持っているスケッチに対してだけ使用できるものがいくつかあります。例えばポケットです - サポートがない場合、マテリアルからは何も取り除かれません!
いったんソリッド形状が作成されれば面取りやフィレットといった変更やミラーやパターンといった変形を行うことができるようになります。
パートデザインワークベンチは一つのつながったソリッドを作るためのものです。複数のソリッドはアセンブリワークベンチで取り扱うことができます。
ツール
パートデザインツールは全てパートデザインを読み込んだ時点で表示されるPart Designメニューにあります。
ここにはスケッチャーワークベンチのツールも含まれています。これはパートデザインモジュールがそれらと深く関係しているからです。
スケッチャーツール
スケッチャーによる形状作成
オブジェクト作成のためのツールです。
点: 点を描きます
円弧: 中心、半径、開始角度と終了角度から円弧を描きます
円: 中心と半径から円を描きます
2点線部ん: 2点からなる線分を描きます
ポリライン(複数の点から鳴る線分): 複数点の線分で作られる線を描きます
四角形: 2つの対点から四角形を描きます
フィレット: 一つの点でつながる二本のライン間にフィレットを作成します。両方のライン選ぶか、節点をクリックしてからこのツールを実行してください。
トリム: クリックした点に応じてライン、円、円弧をトリムします
外部形状: 外部形状につながるエッジを作成します
作成モード: 作成モードを切り替えます。作成したオブジェクトは3D形状操作では使用することはできません。
スケッチャーによる拘束
拘束はスケッチ要素間にルールを設定したり、垂直軸や水平軸に従ってスケッチをロックしたりする場合に使用されます。
ロック: 原点に対して垂直方向または水平方向の寸法を設定することで選択されたアイテムにロックをかけます(寸法は後で編集できます)。
一致: 選択された二点間に一致拘束(点ごと)をかけます。
オブジェクト上の点: 選択されたアイテムに対してオブジェクト上の点の拘束をかけます。
水平距離: 2点またはライン終端間の水平距離を固定します。選択されているアイテムがひとつの場合、原点に対する距離が固定されます。
垂直距離: 2点またはライン終端間の垂直距離を固定します。選択されているアイテムがひとつの場合、原点に対する距離が固定されます。
垂直: 選択されたラインまたはポリライン要素に対して垂直方向の拘束をかけます。一つ以上のオブジェクトが選択可能でなければなりません。
水平: 選択されたラインまたはポリライン要素に対して水平方向の拘束をかけます。一つ以上のオブジェクトが選択可能でなければなりません。
長さ: 選択されたラインに長さ拘束をかけます。
半径: 選択された円弧、円に半径の拘束をかけます。
平行: 二本の選択されたラインが常に平行となるよう拘束をかけます。
直交: 二本の選択されたラインが常に直交するよう拘束をかけます。
内角: 二本の選択されたラインの内角が常に同じとなるよう拘束をかけます。
正接: 選択された要素に対して正接拘束をかけます。あるいは二本の線分に対して共線拘束をかけます。
等しい長さ: 二つの選択された要素に対して等しくなるよう拘束をかけます。円または円弧に対して使用した場合、その半径が等しくなるように設定されます。
対称: 二点とそれが形作るラインが対称となるように拘束をかけます。
その他
パートデザインツール
作成ツール
ソリッドオブジェクトの作成、既存のソリッドオブジェクトからのマテリアル削除を行うためのツールです。
パッド: 選択されたスケッチからソリッドオブジェクトを押し出します。
ポケット: 選択されたスケッチからポケットを作成します。スケッチは既存のソリッドオブジェクトの面にマッピングされている必要があります。
回転: 軸の周りにスケッチを回転させてソリッドを作成します。ソリッドオブジェクトを得るためにはスケッチは閉じた面である必要があります。
溝: 軸の周りにスケッチを回転させて溝を作成します。スケッチは既存のソリッドオブジェクトの面にマッピングされている必要があります
修正ツール
既存のオブジェクトの修正のためのツールです。修正するオブジェクトは選択できます。
変換ツール
既存のフィーチャーを変換するためのツールです。変換するオブジェクトは選択できます。
ミラー: 面、平面に対してフィーチャーを鏡像反転します。
線状整列: フィーチャーを線状に並べます。
円状整列: フィーチャーを円状に並べます。
拡大縮小: フィーチャーを異なるサイズに拡大縮小します。
マルチ変換: 他の変換を任意に組み合わせたパターンを作成できます。
追加
追加
パートデザインワークベンチのために作成されたいくつかのオプション機能です。
シャフト設計ウィザード: 表の値からシャフトを生成し、力とモーメントを解析することができます。
フィーチャープロパティ
フィーチャーのプロパティには二つのタイプがあり、Propertyテーブルの下にあるタブを使ってアクセスすることができます:ViewプロパティとDataプロパティです。フィーチャーを編集した時に開くダイアログからアクセスできるフィーチャーのプロパティは全てDataタブに表示されます。
配置(Placement)
全てのフューチャーは配置情報をもっていてDataプロパティテーブルから制御することが可能です。部品の配置情報は座標系を使って制御します。注意:配置(Placement)オプションはフィーチャーの物理的な寸法には影響を与えません。たんに空間内での位置を制御するだけです!
角度(Angle)
角度情報は軸(Axis)オプション(下記)で使用される角度を指定します。ここで角度を設定し、軸(Axis)オプションで角度処理で使用される軸を設定します。 フィーチャーを指定された軸の周りに対して指定された角度だけ回転させます。 典型的な使用例は必要になった回転体を作成する場合でしょうが、既に存在するフィーチャーと位置を合わせるためにフィーチャー全体を一定量だけ回転させる必要がある場合にも使用できます。
軸(Axis)
このオプションは作成したフィーチャーを回転させる際に使用する軸を指定します。回転量に関しては角度(Angle)オプション(上記)で指定された値が使用されます。 このオプションは三つの値をとり、ツール上のx、y、zのそれぞれの入力欄に数値が指定されます。一つ以上の軸に対して値を指定すると各軸の周りに指定した角度だけパーツを回転させます。 例えば角度15°を設定して、xに1.0を、yに2.0を指定すると作成済みのパーツがx軸周りに15°、y軸周りに30°回転します。
位置(Position)
位置(Position)は全ての寸法が参照する基点を指定します。このオプションは三つの値をとり、ツール上のx、y、zのそれぞれの入力欄に数値が指定されます。一つ以上の入力欄に対して値を指定すると対応する軸に沿って指定された単位量だけパーツが移動します。